高木覚書

発声条件の整理

Compare 2は、Orbit 3が作る偏りを持った連続アナログ運動を監視し、その電圧が設定した範囲に入っているか外れているかを、LOWとHIGHのゲートへ変換する。Orbitの複雑な動きをそのまま出力するのではなく、条件を満たしているかどうかの二択へ変えるわけである。連続した運動の中から、活動する時間帯や切り替わる瞬間を取り出す機材と言える。

Select 2は、そのCompare 2から送られるゼロイチのゲートを切替命令として受け取り、左右二つの入力のどちらを出力するかを決める。Compareを直接音程CVへ入れれば電圧は二値になってしまうが、Select 2のSELECTへ入れる場合、Compareは信号そのものには触れない。左にOrbitのX、右にYを入れれば、XとYの連続アナログ運動が交代し、左にOrbit、右を空ければ、連続変化と0Vが交代する。音声を入れれば、二つの音源を同じ仕組みで切り替えられる。

つまりCompare 2は、Orbitの連続運動から「いつ切り替えるか」を作り、Select 2は、その合図に従って「何を通すか」を決める。Compareが時間を離散化し、Selectが信号経路を切り替える。連続したカオスを完全に潰すのではなく、ゼロイチの判断を別の場所へ取り出し、その判断によって連続アナログやオーディオを動かす。この二台を組み合わせることで、Orbitの複雑な運動を残したまま、音の交代や停止を自律的に組み立てられる。