練習01
今日の練習。ギターからCVを取り出し、モジュールを経由してサンプラーを演奏させる。同期と非同期のあわいを探る。サンプラーはOrganelle Mのデフォルトパッチを使う。記述すると大変に複雑だが、しょぼい音響であることが狙い。
(以下、したことをAIに伝えてまとめさせた文)
まずエレキギターをA-119へ入力し、演奏の強弱からエンベロープCVを取り出す。A-119は外部音声をモジュラーレベルへ増幅すると同時に、その音量の推移を電圧へ変換できる。要するにギターを弾けば電圧が上がり、音の減衰とともに下がる。
A-119のENV出力をCompare 2のSHIFT CVへ送り、Orbit 3のX出力をCompare 2の信号入力へ接続する。Compare 2は、入力電圧が設定した範囲の内側か外側かを判定するモジュールである。いわば電圧が通過する窓をつくる。比喩的には、ギターが風を起こし、その風によって観測窓の位置が動くマシンを考えるとよい。
SHIFTは窓の中心位置を高低に移動させる。ノブは一番左まで回してあるため、ギターを弾いていないときには窓が負電圧側へ寄った状態で固定される。そこへギター由来のエンベロープが入ると、演奏の強弱に応じて窓全体が正電圧側へ移動する。窓の幅が開閉するのではなく、同じ幅の窓が左右へ動く。
Compare 2からはOUTとNOTの両方を使う。NOTは、Orbit Xが窓の内側にあるときにはロウ、窓の外側にあるときにはハイになる。このNOTをA-192-2のGATEへ送り、Orbit X自体はA-192-2のCVNへ送る。A-192-2はCVとゲートをMIDIへ変換するモジュールで、そこからOrganelle MへMIDIを入力する。
自律的にカオス軌道を廻るOrbit Xが音高の材料になり、Compare 2のNOTが発音の開始と終了を決める。つまりギターはOrganelleの音程を直接演奏しているわけではない。Orbitが動き続ける電圧のどの領域でMIDIノートを発生させるか、その観測窓を演奏によって移動させている。この迂回によって、ギターの動きとOrganelleの発音は関係しているが、単純には同期しない。
Compare 2のOUTは、もう一方の経路にも分岐させる。ひとつはSelect 2のSELECT入力へ送る。Select 2の信号入力にはOrbit由来のCVを入れ、その出力をA-152のT&H COMMONへ送る。
OrbitのCV
→ Select 2 SIGNAL IN
→ Select 2 OUT
→ A-152 T&H COMMON
Compare 2 OUT
→ Select 2 SELECT
Select 2は、Compare 2のOUTがロウかハイかによって、A-152へ送るCVの状態を切り替える。つまりCompare 2は発音のゲートをつくるだけでなく、Orbitの電圧をA-152へ渡すか、別の状態へ切り替えるかにも関わっている。これがなければ、A-152のT&H出力からOrganelleやKastle ARPへ配るための電圧がつくられない。
Compare 2のOUTは同時に0-CoastのTEMPO入力へも送る。Orbit Xの連続的なカオス電圧はCompare 2によってゲートへ離散化され、そのゲートが0-Coastのテンポを不規則に進める。そこから0-CoastのRANDOM STEPPED出力をA-152のADDRESS CVへ送る。
Orbit X
→ Compare 2 IN
→ Compare 2 OUT
→ 0-Coast TEMPO
→ 0-Coast RANDOM STEPPED
→ A-152 ADDRESS
この経路の目的は、A-152のアドレスを1、2、3という順番で進めるのではなく、不規則かつ非順番的に移動させることである。A-152のADDRESSへ入るのはクロックではなく、0-CoastのRANDOM STEPPEDから出る段階的な電圧なので、アドレスは隣へ一つずつ進むとは限らない。1から3へ飛んだり、3から1へ戻ったり、2にしばらく留まったりする。
A-152では、アドレス1をOrganelle Mの系統、アドレス2を無接続、アドレス3をKastle ARPの系統として使った。
A-152 アドレス1
→ Organelle M
A-152 アドレス2
→ 無接続
A-152 アドレス3
→ Kastle ARP
アドレス1ではOrganelleがOrbit由来のCVを受け取り、アドレス2では何も起きず、アドレス3ではKastle ARPが電圧を受け取る。Organelle、沈黙、ARPという三つの状態が、0-CoastのRANDOM STEPPEDによって非順番的に交代する。
ここではA-152のADDRESSとT&H COMMONが別々の役割を持っている。ADDRESSへ入る0-CoastのRANDOM STEPPEDは、どの出力を現在選ぶかを決める。一方、T&H COMMONへ入るSelect 2経由のOrbit CVは、選ばれた出力へどの電圧を渡すかを決める。
0-Coast RANDOM STEPPED
→ どのアドレスを選ぶか
Orbit CV
→ Select 2
→ A-152 T&H COMMON
→ 選択された機材へ渡す電圧
同じCompare 2のOUTが、Select 2の切替と0-CoastのTEMPOの両方へ関わっている。そのCompare 2のSHIFTは、ギターから取り出したエンベロープによって動いている。したがってギターは、Organelleの発音条件だけでなく、A-152へ送られるCVの切替と、A-152のアドレスを決めるランダムステップの進行にも同時に介入する。
ただし、ギターが次に何を鳴らすかを直接決めるわけではない。Orbitはギターとは無関係にカオス軌道を動き続け、0-CoastはCompare 2から受け取った不規則なゲートをもとに段階的なランダム電圧を生成する。ギターはシステムの条件を変えるが、次にOrganelleが現れるのか、沈黙になるのか、Kastle ARPへ飛ぶのかまでは支配できない。
A-119のスレッショルドをかなり下げているため、ほんの少しのタッチの違いでも全体の振る舞いが変わる。というより、このシステムはノブの位置やケーブル一本で音響の配置が大きく変わる。何がどうなっているのかを完全に把握するのは難しい。しかし、その把握しきれなさが即興性になる。ここが面白い。
コードでプログラミングすれば、もっと見通しよく制御できるのかもしれない。しかしモジュラーでは、ひとつの信号が複数の経路へ分岐し、それぞれが別の役割と時間を持つ。ギター、Orbit、Compare 2、Select 2、0-Coast、A-152、Organelle、Kastle ARPは同期しているわけではないが、完全に無関係でもない。互いの条件を少しずつ動かしながら、結果を決定しきれない関係をつくる。