高木覚書

Orbit 3で二つの音源を切り替える

Orbit 3は、単純な乱数ではなく、決定論的なカオスによって不規則な電圧を生成するモジュールである。決定論的というのさ理解しづらいが、雲の動きや二重振り子の運動に理論的には近いようだ。非常にゆっくりした制御信号から、可聴域の高速な発振まで動作する。規則性を感じさせつつ、しかし予測しにくい変化をつくる。このorbit3がおれのシステムの動力源になる。

今日はOrbit 3の出力をSelect 2のSELECT入力へ送り、二つの信号入力にKastle ARPとKastle 2 Alchemistを接続した。Select 2は、SELECT入力の状態によって左右二つの入力信号を切り替えられるため、Orbitのカオス電圧が境界を横切るたびに、ARPとAlchemistが不規則に交代する。

ARPはクオンタイズされた簡素なメロディーを生成し、Alchemistは複数のシンセシス方式とエフェクトを持つため、切り替わるたびに音響の密度と質感が変化する。多重人格の音楽のようで悪くない。どちらも同じメーカーの製品で、特にARPのサイン波ベースの音色やフラジャイルなアルペジオが素晴らしい。もうひとつ欲しいのだが、生産終了でもうどこにも売っていない。

切り替えの瞬間には、波形が不連続になることで短いクリック音が発生した。最初は除去すべきノイズだと思ったが、聞いてるうちにいい感じの打撃音に思えてきた。強引な切り替わりが突発的に起きていることがダイレクトに伝わるのが良い。解消のためにわざわざVCAやADSRも買ったのだが。